「天津甘栗」という名称から、産地も「天津」だと思われがちですが、そうではありません。「甘栗太郎」が輸入している甘栗の産地は、万里の長城に囲まれた中国河北省の燕山山脈付近。そこで収穫された栗が天津に運ばれ、天津港から出荷されることから「天津甘栗」と名づけられたそうです。
栗はブナ科栗属の落葉・高木性の植物で、その原産地はアジア、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカの四大陸にまたがり、北半球の温帯域の山野に広く分布・自生しています。種類も多いのですが、大きく分けると日本栗(ニホングリ)、中国栗(チュウゴクグリ)、西洋栗(ヨーロッパグリ)、アメリカグリの4種類です。
栗の生産量日本一は、納豆でおなじみの茨城県!2位に熊本県、3位に愛媛県と続き、これらの上位3県で全国の生産量の約半分を占めています。(2009年農林水産統計)
日本では栗のことを“マロン”と呼ぶことが多いですが、“マロン”は英語ではなくフランス語なのをご存知でしたか︖ちなみに、英語では「Chestnut(チェスナット)」と言います。
お正月の定番とも言える、おせち料理。それぞれの食材には意味があり、願いが込められています。栗きんとんもそのひとつ。その色から、黄金色の小判をイメージし、財産がたまるようにという想いが込められているのです。
栗の実を殻のまま干して、臼で搗(か)ち、殻と渋皮を取り除いたものを「かち栗」と言います。昔は保存食として重宝されることが多かったそうですが、その中でも特に武田信玄は「勝ち栗」と字をあて験(ゲン)を担ぎ、戦の前には必ずこれを食べていたと言われています。
スイスのフュリー村で、毎年秋に開催されている栗祭り。祭りの目玉となるのは、2000年にギネスブックにも認定された世界最大の焼き栗機です。一度になんと2,000kgもの栗をローストできるというから驚き!
<参考文献>
「新特産シリーズ クリ 栽培から加工売り方まで」/(社団法人農山漁村文化協会)
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熨斗の豆知識では、「蝶結び」と「結び切り」の違い、熨斗の付け方についてご案内しています。